短期研究会
短期研究会
日時:平成27年12月8日(火)午前9時 50分〜 12月9日(水)午後5時30分
場所:物性研究所6階大講義室
物性研究所においては、柏移転から15年の時を経て、物性研究の進化と所を取り巻く様々な状況の変化に対応するため、いくつかの組織改革が行われてきた。特に、大型研究施設の高度化を目指して、国際超強磁場科学研究施設、計算物質科学研究センター、極限コヒーレント光科学研究センターが発足し、活発な研究および共同利用が行われている。一方、小グループからなる新物質科学、物性理論、ナノスケール物性、極限環境の4研究部門と物質設計評価施設に関しては特に大きな組織更新はなされていない。これらのグループにおける研究活動は所のサイエンスの屋台骨を担うものであり、時代の要請に対応するため今後の大きな組織変革を指向して新たな方向性の導入が急務となっている。現在の組織上の問題点の一つとして、学問分野の高度化に伴い、異分野間の交流を通して新しいサイエンスの芽を育むことが困難となっていることが挙げられる。これを改善するための処方として、従来の研究部門を横断する2つの研究グループ(量子物質と機能物性)の導入を検討している。これらは横串となる組織であり、恒久的なテーマを設定せず、状況に合わせて柔軟に研究方向および体制を変化させていく方針である。2つのグループのうち量子物質研究グループでは、主に強相関電子系物質を対象として物質開発、物性実験、理論研究を核に研究の活性化を目指す。グループ立ち上げにあたり、その方向性と将来展望に関して幅広い意見を求めるための機会の一つとして本短期研究会を開催する。
短期研究会提案者:
東京大学大学院新領域創成科学研究科・教授 有馬孝尚
京都大学大学院理学研究科・教授 石田憲二
大阪大学大学院理学研究科・教授 田島節子
東京大学大学院工学研究科・教授 永長直人
豊田理化学研究所・常勤フェロー 三宅和正
東京大学物性研究所・教授 押川正毅
東京大学物性研究所・准教授 中辻 知
東京大学物性研究所・教授 榊原俊郎
東京大学物性研究所・教授 広井善二
「量子物質研究の最前線」
2015/09/04